鍛造は傷付かない?鍛造を選択する人の落とし穴

鍛造が鋳造よりも堅いとの理由で結婚指輪や婚約指輪を選ぶときの選択肢の一つと考える方も多いですね。

鋳造よりも堅い = 傷がつかない ではありません。

傷が付かないと云ってる所があれば、それは嘘です。

 

鍛造を売りにしてる所の殆どのお店では傷付き辛いと表現してると思いますが、付け加えて鋳造の弱点を話すと思います。

鋳造の時に金属に気泡が入る事で、地金が脆くなりますとか・・・

 

だんだん鍛造が強く傷付かない、鋳造は脆く傷つくと理解しだします。

この様に誤解してわざわざ高い金額を出して、鍛造を求める人が多いみたいですが、TVや情報誌での影響も大きいですね。

 

マスコミや情報誌などは、鵜呑みにすると危険ですよ。

特に初めてのウェディングに関して、WEBでの情報や結婚情報誌などは、情報が得やすい部分、業界の思惑がたくさん散りばめられてると考えた方が良いです。

結婚情報誌〇クシー等の広告料が1P100万円する事を消費者も知るべきだと思います。

WEB等で情報発信をしている大手などに掲載をするにはそれなりの広告の費用が掛かるのです。

硬さを計るHV(ビッカース硬度)

昔からの云われる鍛造は、刀鍛冶のように金属を赤くなるまで焼いて、その地金を叩きながら形を成型していきます。

金属が徐々に冷めながら叩く事で、金属の分子の密度が高まり硬く強くなります。

宝飾品でも現在でもごく一部の職人がこの様な作りをしていますが、滅多に市場でお目にかかれないのは余りに少ないからです。

それでも市場で鍛造がもてはやされるのは、鍛造を売りにしてるメーカーが居るからに他なりません。

 

宝飾業界で、いつからその様になったのか解りませんが、最近ではHVビッカース硬度200あると鍛造と謳ってるみたいですね。

 

そもそもビッカース硬度HVや、素材ごとのビッカース硬度HV、鍛造で作った時のビッカース硬度HVがどれ位の硬さなのかを知る人はあまりいません。

宝飾業界もビッカース硬度HV200を超えるモノを作り方問わず鍛造と呼んでる所もあるみたいですので、ビッカース硬度200が日常生活の中でどれ位の硬度なのかを知るべきだと思いますよ。

ステンレスのシンクに触れたり、食器に触れれば鍛造のビッカース硬度HVが200でも傷は付くレベルなのです。

 

えっ!?と思うかもしれませんが、事実です。

 

一般的にジュエリーで使う素材を例に挙げてみましょう。

シルバー925 HV約60

K18YG HV約130

K18WG HV約150

K18PG HV約160

プラチナ900 HV約70

ハードプラチナ HV約130

これら一般的な素材で鋳造したモノと比べれば、鍛造をHV200とするならば間違いなく若干硬い事は数値からも解りますが、日常にはHV200より硬いモノは存在するので、必ず傷は付くのです。

 

プラチナは柔らかく、ハードプラチナは硬いと云われ、その数字だけを見れば確かに倍近くのハードプラチナの硬度は高いですが、HV130位であれば、日常生活では必ず傷は付いてくるのです。

 

一カ月とか半年とか、1年とか短い期間を比べれば、倍の硬度の違いがあれば、その傷の差は明らかになるでしょう。

それでも当たり前に日常生活の中で傷は付くので、長い結婚生活にいつまでも傷付く事なくはあり得ないのです。

 

何十年も身に付ける事を前提にする結婚指輪なら、いつまでも綺麗に傷の無い状態で身に着けたい欲求が出てくるのも解りますが、若干の鋳造製品のコストより高目は許せますが、モノによっては倍以上の価格の差は、業界人としては納得のいかない部分でもあります。

 

ハードプラチナにしても鍛造にしても言葉が独り歩きして、消費者を混乱させてると思います。

 

通常のプラチナと比べれば、倍近い硬度の違いはありますが、18金のホワイトゴールドより柔らかいのです。

刀鍛冶

現在の鍛造

純粋な刀鍛冶の様に作る鍛造は市場商品の2~3%程ではないのか?と考えます。

私のように宝飾業界に長く従事してる人達に言わせると、現在の鍛造は工業製品に近いモノであり、純粋な鍛造では無いと解釈する人も多いです。

車のアルミホイール等を作るのに、溶けたアルミニウムを鋳造の段階で圧力を掛け、強度を持たせる溶湯鍛造(ようとうたんぞう)と云う鋳造技法を用いる宝飾品もあり、それこそ鋳造なのに鍛造と謳ってる所もあります。

プレスで指輪を成型する事で、金属を締め硬くする方法でも鍛造と謳ってる所もあります。

時代の流れなのか様々な製造方法が宝飾業界に入って来ているのも事実見たいです。

販売時の説明で、お客様が納得すれば良いのですが、傷が付かないと解釈してる人が多い時点で、販売者側のオーバートークがどうしても頭から拭えないのです。

熱硬化処理

アトリエ100&1並びに東京浅草橋のアトリエ花風里では熱硬化処理技術により、鋳造でもその硬度をHV200以上にする事が可能になりました。

プラチナは特に硬度が高くなり、処理の仕方や素材によってはビッカース硬度HV400を超えるので、確実に鍛造より硬く強いと言えるのです。

ただし全ての素材がVH200を超える訳ではありませんので、詳しくはお問合せ下さい。

業界でもこの数年の技術(研究は10数年超)なので、まだまだ浸透していないと思いますが、これからは硬度に対してはこれらも主張してくると思われます。

 

宝飾業界ではいつの頃からかHV200を超えるモノを鍛造と表現してるみたいなので、宝飾業界でいう所の本当の鍛造でなくても鍛造と表現するお店やメーカーも表れてきてます。

そして鍛造は硬く傷つかないと解釈する消費者が多いのも、情報を発信する側の説明不足と、それを正しいと信じてしまう消費者の勉強不足がもたらす事象なのでしょう。

 

HV硬度200の鍛造でも傷は付きますし、扱いによっては変形もします。

 

長い結婚生活にひっそり寄り添う結婚指輪がいつまでも綺麗でいたい気持ちは解りますが、それよりもなぜ結婚指輪を交換するのか?  何故2人で手作りするのか?を改めて考えた方が良いと思いますよ。

 

2人が結婚指輪を選ぶうえで一番大切にする事はなんですか?

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