ふたりで作る「手作り指輪」と聞いて一般的には3種類の手法があるのを御存知ですか?
巷で2人でつくる手作り指輪が流行ってきていますが、この事を知らないで後悔してる人達の相談もたまにあるので、知っておいたほうがよいでしょう。
せっかく未来の明るい結婚生活をイメージしながら結婚準備を進めるなら、ずっと2人に寄り添う結婚指輪には納得して頂きたいと思うのです。
1つの手作り指輪のお店の説明を聞き、イメージが違うと一般既成品を選ぶ方もいますが、手作り指輪にも種類があるので、せっかく自分達で作りたいとの素敵な考えがあるのなら3分で読めるこのブログを参考にして下さいね。
その為にも結婚指輪の本来の目的を知り、その上で自分達がどの様な結婚指輪をしたいのかしっかりイメージする事がとても大切だと思うのです。
フルオーダー
これはデザイナーや職人が一つの商品の為に手作りすると云った意味合いで使うケースでますね。
なので2人で作ると言っても、実際にはデザイナーがお2人とお話をしながらイメージを膨らませてデザインを起こし、それを宝飾職人が作り仕上げると云った、完全にお店や職人に制作を委ねる手法です。
完成度は凄く高いですが、その分お値段も張るので・・・結婚情報誌などでは結婚指輪の平均を250,000と聞くと驚いてしまう庶民の私です・・・この様なお店を最初に見てしまった人で、予算的に見合わない人達は、自分達で作ると云った他の手法を知る前に市販品に目が向く傾向が高いみたいですね。
彫金的手法
金属を直接加工し、指輪等になるよう金属を直接丸めて作ると云った手法で、彫金教室などではシルバーを使ったカップルリング等を昔からやっていましたが、その存在が広く知られることはありませんでした。
彫金教室に呼び込むためのサービスが主体になっていましたが、シルバーで数千円からと安価でできる為、それらの情報インプットだけで結婚指輪が作れると考える人達もいます。
それでも金やプラチナを使った結婚指輪制作をする彫金教室は、インターネットの普及と共に頭角を現し、2人で作ると云った手作り指輪が認知されだしたのです。
それが10数年前ですね。もともと職人が多い環境ではインターネットに対しては相当奥手だったのですね。
加熱して柔らかくなった金属を加熱しながら曲げて叩いて、自分達のサイズに仕上げる為、職人による修正も少なく、デザイン的な制限が多いですがコスト的に安価で提案できるのが特徴です。
この地金を熱したり叩いたりの処理が鍛造の工法と似ているので、鍛造と謳ってる所もありますが、鍛造を初めての人が扱えるほど簡単な工法ではありません。
NETで広告をだし、価格で呼び込むところ等はこの彫金的手法を使ってる所が多いので、少なからずデザインをイメージしてる方はどこまで出来るのか?を確認をした方が良いと思いますよ。
2人で作ると云った行為に特化した手法で、デザインの融通性は低く、市販品のシンプルなデザインをイメージしていた方でも、後々後悔する人達も出てきてるのも事実です。
身に着けたいデザインがイメージと違う時でも、こんなんじゃない!と女性が口に出せないのも、2人で作ると云った共同作業を否定するようで口にだけない様な気がしてなりませんね。
これらの事をキチンと解説できる販売員は少ないです。
なので、これらをちゃんと知ったうえで「2人で作る手作り指輪」を選択してほしいのです。もう少しなのでお付き合いくださいね。
鋳造的手法
市販品の90%以上がこの手法を使っています。
指輪の原型を作り、その原型を更に量産のゴム型にして生産する手法です。
デザイン的な面で特に有効であるため、世界的スパーブランドもこの技法を多用いています。
結婚指輪や数10万円の結婚指輪などは、間違いなくこの手法ですね。
中には何千万円もするような、宝石をベースに作り出したデザインは、全て1点物の完全ハンドメイドと考えて良いでしょう。もちろんハンドメイドですが、その工程には鋳造、鍛造、機械工作などデザインを優先する為、ありとあらゆる手法で作ってると思いますね。
なので、たまに美術館などで、アンティークジュエリーの展示会などに並ぶ宝飾品を見ると、現在の様な精密加工の機械の無い時代の、職人の息の詰まる様な根気の技術が垣間見られるのです。
鋳造に対して鍛造との対比が出てきますが、純粋に宝飾職人が手作業だけの鍛造で作ってる商品は市場に3%もないと思うので、私共では彫金的な手法(金属を直に曲げて作るモノ)と対比しています。
鍛造技法について
本来宝飾業界における鍛造とは地金を赤く熱して叩いてを繰り返し、金属の分子の密度を高め硬度を求める技法で、刀鍛冶の作る刀剣や、高級包丁などをこの技法で作っています。
宝飾業界で、この技法を使って作るジュエリーは職人の数も限られ、ほとんどは店頭で見る事ができませんし、とても素晴らしい技術なので価格的にもやはり高くなってしまいます。
そして作れたとしても、ストレート等単純なデザインしか作れません。
更にデザインを施すモノは熟練職人の腕次第ととても貴重なモノとして存在します。
では巷では様々なデザインの鍛造が流行っているのは?なに?と云うと、近年の宝飾業界では硬度(VHベッカース硬度)が200VHを超えるモノを鍛造と呼んでいるのです。
これは私も知りませんでした。調べていくうちに見つけた事実でした。
技術的な観点から見た時は、車の車体やホイールなどを作る工業的技法、溶湯鍛造やプレス等などが宝飾業界にも入って来てたのです。
この溶湯鍛造を「鋳造」にも関わらす、この技術で作った指輪を「鍛造」と謳ってる大手がありました。
まさに鍛造と云う言葉が先走りしていると思ったのです。
時代と共に定義の変化は致し方ない事かも知れませんが、消費者にはもう少し解りやすく説明する義務はあると思います。
鍛造は傷付きにくい = 傷つかない ×間違いです。
この様に解釈してる消費者が多いのも、販売者がわの説明責任が足りないからだと思うのです。
鍛造は鋳造より傷付ききくい ○正しいです。
ただし・・・が付きます。日常生活でも鍛造は傷付きます。
この部分を省いて、単に鋳造の硬さと比べているのです。
敢えて言わないのかは知りません。が、消費者に誤解を与えかねないのです。
鍛造を選択しようと考えてる人は、次のブログを参考にしてみて下さいね。
少し話が飛びましたが、この様に製造方法の違いで作れるデザインも変わってきます。
特に2人で作る手作り指輪となると、2人が身に着けたいデザインも、その技法の選択を間違えると希望通りにならなくなってしまいます。
優先するモノは何か?
デザインが一番の優先順位なのか?
強度が一番の優先順位なのか?
2人で作る事が一番の優先順位なのか?
上記から二つを選択して、手作り指輪のお店を選択するのも良いかも知れませんね。
私達アトリエ100&1並びに東京浅草橋のアトリエ花風里では、先ず何の為に結婚指輪を着けるのかを考えました。
結婚指輪の一般的な解釈が『結婚してる証』と説明するお店は多いですね。
もちろん正しいです。
自分達だけでなく周囲にも既婚者であることを知らせるには結婚指輪は間違った行動を取らせないための抑止力にはなると思います。
余計な波風を避けたい既婚者には必要かも知れませんね。
もっと深く考えた時、ひっそりと2人の結婚生活を見守り、片方や2人に荒波が襲って来るような、いざという時に2人に力を与えてくれるモノこそが結婚指輪になるべきと考えたのです。
いつまでも共に生きていく誓いを立てた結婚生活で、いざという時のアイテムになるとするならは、それは2人で作るべきであると考えたのです。
私達が結婚指輪の事を結婚生活のアイテムと使うのは、アイテムを(愛team「2人の愛のTeam」)と考えるからなのです。
アトリエ100&1とアトリエ花風里の提案する手作り結婚指輪はそんな想いを一番に考えられるお2人に手作りして頂く事をご提案しています。
まずは2人で作る手作り指輪を良く知って頂き、お2人に最も良い結婚指輪を選択して頂ければと思います。
お2人の考える結婚指輪の一番の目的はなんですか?