オレンジ色に包まれた海岸で、キラキラと輝くダイヤモンドを受取る時の女性の目線がダイヤモンドに向いてる時間が気になってしまう私なのですが・・・
私が最初にこのコマーシャルを目にしたのは学生時代の映画館での事だったと記憶します。
20歳だとして、かれこれ40年以上も前に耳にしたのですね。
それが、ブライダルの仕事に携わり、結婚する若い人達とも接するのですが、彼等の殆どがそのコピーを知っているのです。
宝飾業界30年越えの私でも、その見事な戦略に気づいたのは、10年程前です。
過去、数千組のカップルのお世話をしてきて、実に「婚約指輪は給料の3ヵ月分」を実行した男性は1%に全然満たない、おそらく0.3~0.5%程度、300~500組に1人組ではないかと予測します。
私の30年の宝飾人生の中で、たまたま数人しか体験していないから、この予測は違う!との意見もあると思いますが、その割には「婚約指輪は給料の3ヵ月分」のフレーズを知ってるカップルは9割以上いるのではないかと話をしていて感じます。
このギャップを生み出すモノが戦略だとしたら?と考え出したのが、ブライダル業界に携わりだした12年程前からなのです。
記憶の中の金額と実際の金額
実際に婚約指輪は給料の3ヵ月分とインプットされてる脳に対して、店頭で並んでいる実際に見ると20~30万位なのです。
見に行ったことのある人ならわかりますよね。
一般の人達の給料には個人差はあると思いますが、3ヵ月分よりは安く、安いモノで考えると約1ヶ月分前後なのです。
安い!これなら買える!と思えてくるのです。
この戦略の意図が見えてきませんか?
実際には、やっとの思いで毎月やり繰りしてる人が大半の中で、これなら買えるかもしれない!意外と安いじゃん!?と思わせる戦略は40年以上前から人々にすり込む為に流されていたのではと考えると、それは見事な戦略と言わざるを得ないでしょう。
現在の社会状況から考える婚約指輪
私共で婚約指輪を手作りする人の平均は20万前後です。
そこには0.3ct以上のダイヤモンドを乗せ、プラチナ台で作る事が可能です。
本当はもう少し大きめのダイヤモンドにして頂きたい思いはあります。何故かと言えば、年齢が進み、40歳50歳になった時に0.3ct前後の石でも小さすぎて物足りなくなるのが目に見えるからです。
なので最高品質で0.2ct前後のダイヤモンドは更に物足りなくなると思うのです。
実はこの最高品質の小さいダイヤモンドを選択させるのも戦略と考えると・・・何故?
これは、あくまで私の個人的な考えですが、宝石に慣らして、次の販売に繋げる為と考えてしまうのです。
自分の持ってる婚約指輪より大きいけど安い!これが2度目の販売に繋げる為の戦略と考えられるのです。
そこにダイヤモンドの品質はありません。
単に輝く事が重要視されるのです。
婚約指輪としては贅沢に見えるかも知れませんが、最高品質で小さいモノを選択するなら、グレードを少し落としても大きいモノを選択する方が、将来的な利用頻度を考えても賢いのです。
そのグレードの差を肉眼で判る人はプロでも居ません。
高スペックに踊らされてる、これも人間心理をついた販売戦略だと思うのです。
これがダイヤモンドの偏差値として誰もが聞いた事のあるダイヤモンドの4cなのです。
ダイヤモンドを婚約指輪として選択する人は多くいますが、結婚においてダイヤモンドを贈る理由を知る人は極僅かです。
これから婚約指輪にダイヤモンドを贈ろうと考えているなら、下記ブログは必ず貴方のダイヤモンド選びの役に立ちますので、ご活用ください。
真の婚約指輪の意味を知り、素敵な結婚にして下さいね。
私達の役割はそのお手伝いをする為に存在するのですから・・・
ダイヤモンド業界30年越えのプロが婚約指輪にSIクラスを推す理由