ダイヤモンドの4C再考、現在の環境に合ったダイヤモンド選び

ダイヤモンドの4C、カラー(color)、クラリティ(clarity)、カラット(carat)、カット(cut)の一般的な解釈は100年以上前の基準なのです。

この4Cの組み合わせで様々な評価を下されるダイヤモンドではありますが、現在の環境に置き換えてダイヤモンドの基準を再考してみましょう。

カラー(color)

文字通りダイヤモンドの色目の事です。

アルファベットの並び順になっていますが、ABCは無く、Dカラーから、E・F・G・H・I・J・・・X・Y・Zとあります。

ABCが無いのは、当時現在のDカラーより更に無色透明が出てきたことを考慮して予備にABCを取っておいたとも、ダイヤモンドのDからスタートさせたとも言われています。

一般的な宝飾品としてはD~H・Iクラスが多いと思います。

婚約指輪など鑑定書を用意するような品質のものは、所謂ハイクラスのD~Fが多いようです。

高スペックが好きな人達には、婚約指輪などの相手に贈るものは、相手に良い物と知らせるためにも、その様な高スペックのモノを選んだのでしょう。

基準を作った人達の戦略に見事にハマってしまったようですね。

一般の人の目には相当選別が厳しい色の違いは、実はプロでも難しいのです。

一定の環境のもと、見比べるマスターダイヤモンドを持って比べるくらいデリケートなものなのです。

G・H・Iクラスでもその差は殆どわからないと思います。

J・K・L・Mクラスになると少し黄色~茶色が見えてきますが、町中では様々な色が有るのでその色がダイヤモンドに取り込まれ、輝く光にその色目は見えなくなるです。

宝飾品等の地金に黄色やピンク等を使えば、その色目を吸収して単に白いダイヤモンドに映る事でしょう。

更にMカラー~は色目がどんどん濃くなっていきます。

それでも濃く透明なダイヤモンドは逆に好きな人にはたまらない色目となるのです。

光がダイヤモンドの内面に入り、表面で反射した光と、内面を屈折しながら出てくる光とが相まってキラキラと虹色を覗かせる輝きになるのです。

無色透明のダイヤモンドから虹色の輝きが一番感じられるので、勿論綺麗ですが、実はどのクラスでも綺麗なのです。

ダイヤモンドの偏差値ではDカラーが一番良く、価格的にも高いのです。

なので、業界は高スペックを勧めて来ましたが・・・

人間の肌の色や、髪の色、目の色を考えるに、そこには個性はあっても基準は無いのです。

色の白い人は人間として素晴らしいのでしょうか?

カラーに惑わされないで下さいね。

クラリティ(clarity)

ダイヤモンドの内包物の多さを表すものです。

傷とも言いますが・・・専門家が10倍のルーペで見ているのがそれです。

IF・F・VVS1・VVS2・VS1・VS2・SI1・SI2・I1・I2と表示されます。

そもそも何で10倍のルーペなんだろうと疑問を持ったのが20年ほど前です。

考えてみれば、100年前にルーペも10倍は相当貴重なモノだったに違いありません。

現在では何十倍、何百倍のルーペは簡単な事なのでしょうが、当時は凄い事だったのかも知れません。

不思議に思うのは、日常でルーペを使わないのに、選定をするためにルーペを使うこと自体、単に基準を付けるための事なのではないでしょうか?

10倍のルーペで傷は見えなくても、100倍のルーペで見たら?

私は迷わずSIクラスを選びます。

殆ど肉眼では判りませんし、10cm離れたらそれを確認することは不可能だからです。

貴方はそれでも最高級を望みますか?

カラット(carat)

大きさと考えられていますが、実は重さの単位です。

1カラット=0.2g

ダイヤモンドの世界では小数点3桁のカラット表示が使われます。

重さに因って価格が変わるからです。

0.312ctのダイヤモンドは、0.0624gなのです。

この極小の単位に踊らされてる方々が多いのです。

一粒ダイヤで1カラットは希少性も高いので、あこがれは解りますが、0.99ctでは基準が低くなるので、ダイヤモンドカッターはなるべくカラットが稼げるようにカットするのです。

その為、多少のプロポーションは犠牲にするので、最高のプロポーションより輝きは劣るのです。

正面から見たダイヤモンドの直径は同じでも、深ければ重くなります。

浅ければ軽くなります。

ここにカラットに惑わされてる人も多いのです。

大きいことは良い事だ!と昔の宣伝にありましたが、カラットは重さなのです。

その重さにより、輝きが薄まってしまっては、本末転倒ではないでしょうか?

カット(cut)

ダイヤモンドのカット基準の事です。

今では3EX(トリプルエクセレント)とと言った昔では聞かなかった更に細かい基準が設けられました。

高スペックを望む人間に合わせてきたのですね。

子供達に『貴方達はダイヤモンドの原石だ!磨けば光る!』と言う言葉を思い出しますが、正にダイヤモンドも磨き方なのです。

私はこのカットを一番重要視しています。

100年前の日常では、灯りと言えば蝋燭の灯りが日常です。

エジソンは電球を発明していましたが、それは未だ普及には至っていないのです。

宝飾店のショウウィンドウにハロゲンライトで照らされてるダイヤモンドが輝くのは当たり前です。

家で見てみたらガッカリなんて事も有るでしょう。

現在は様々な灯りが町中、室内にあるのです。

100年前の基準だけでは決められないのです。

カラットの所で少し触れましたが、現在の光源を基準にするなら、ダイヤモンドは薄くなる方が輝きます。

昔は蝋燭の灯りでしたので、光の波長を考えると深い方が輝きます。

一般的なカットを基準にするのであれば、good以上、very goodをお勧めします。

ベリーグッドとエクセレントの差をルーペ無しで答えられる人はいないからです。

エクセレントやトリプルエクセレントは既に神の眼の領域です。

プアー(poor)悪い評価でも輝くモノは、もしかしたら現在の環境に適したカットなのかも知れません。

そんなモノに出会ったら、業界では評価が低く安いので、私なら買いです!

アトリエ100&1で提案するダイヤモンド

現在、新しいカットを開発中ですが、未だ量産には至っていないので、お客様にはもう少し待って頂くとして・・・

それでもお客様に提案するダイヤモンドは輝いているかを一番にしています。

肉眼で見て、輝いているかです。

道具は殆ど使いません。

業界で評価が低くても、光っているダイヤモンドをご提案します。

そのダイヤモンドは、業界ではクズと呼ばれています。

でも輝いているのです。

素敵ではないですか?

完璧な人間なんていません。

居たら神様です。

手作り指輪アトリエ100&1で提案するダイヤモンドは『その輝きを見ることで自分も輝ける』そんな事を感じる事のできるダイヤモンドなのです。

ダイヤモンドの輝きは、自分の輝けると言ったモチベーションを上げる為のモノでもあるとも考えるのです。

参考までに過去のブログもリンクしておきます。

素敵なダイヤモンドに出会える参考になれば嬉しく思います。

100年前の基準を使っている宝飾業界

100年前の基準を使っている宝飾業界2

100年前の基準を使っている宝飾業界3

感謝

2人で作る結婚指輪
感動サプライズの婚約指輪
幸せの記憶を刻むセルフメイドジュエリー
アトリエ100&1

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