手作り結婚指輪が流行っていますね。
東京には既に20店舗以上?30店以上?それ以上?が有るのではないでしょうか?
手作りで作ったと言う方の結婚指輪を見る機会があって、結婚式も済ませ少し落ち着いた時期でしたが、私の目にはとても残念に見えたのですが、敢えてそこには触れず手作りされたのですね!?ってお聞きしたら、色々お話しくださって、少しイメージと違う様な事を言っていました。
2人で作るキーワードは一緒でも、その手法等を知らないで、安売りでお客様を呼ぶ手作り指輪のお店も有るので、知っておかないと『こんな筈ではなかった!』と後悔する方も居るみたいなので、手作り指輪のチェックポイントを知って2人にとって最良な結婚指輪に巡り合って下さいね。
鍛造と鋳造
先ずはその作り方の違いを知っておきましょう。
地金を直接叩いて曲げて指輪の形にしていくのが鍛造と云われる彫金の手法です。
鋳造手法はロストワックスと云ったロウ材を使って原型を作り、その原型を元に指輪を作り上げていく手法です。
何が大きく違うか?はそのデザインの表現が大きく異なります。
市販で売られてるモノや、ネットや結婚情報誌などに特集されるモノの98%位が実は鋳造手法なのです。
安さを売りにしてる所は、この鍛造の手法を用いてる所が結構な割合で存在するのです。
形を整える事を職人に頼らないので、その分コストは抑えられる訳ですね。
それを知らずに、2人での手作りだからと行くと、単純な作業の曲げて叩くモノしか作れない事もあるみたいですよ。
なのでイメージしてる結婚指輪が市販で売られてる様なデザインを考えてるとしたら、鋳造手法の手作り指輪を選択する方が賢明ですよ。
硬く傷の付かない鍛造?
傷が付かないとの理由で鍛造手法の結婚指輪が選ばれてるみたいですが、これも知っておかないと後で問題が発生します。
傷が付かない付加価値として、鋳造よりもコストが断然高いです。
更に最近の鍛造は、それでいて鋳造のデザインの様な緩いラインだったり細かい細工が入ってたりするので、少し調べてみました。
自動車のアルミホイールの剛性を高める為に技術が向上し、鋳造をする際、溶けた金属が固まる間に気圧を掛け中の気泡を抜く事をしてるのですが、この高圧凝固鋳造の別名を溶湯鍛造とも云い、どうもこの鍛造と云った言葉が鍛造として独り歩きしてる様な気がします。
宝飾業界からすれば鍛造とは冷間鍛造のみで、刀鍛冶の焼けた鉄を叩いている姿が想像出来ますね。正に焼けた金属を叩いて金属の分子を均一に締めていくのです。
地金に厚みがあると中まで分子均一にするのが難しい技術なので、誰それと出来る技術ではありません。
仮に本物の鍛造で作ったとします。
傷は・・・間違いなく付きます。
残念ながら付きます。
メンテナンスを考える
更に将来的にサイズ直しが発生したとします。
鍛造で作られたモノは、サイズ直しをした時に火を使い広げたく切り口、もしくは狭めた切り口をロー付けと云って溶接の処理をします。
この時、火を当てた部分は焼鈍し(やきなまし)と云って、叩いて締まった分子が元の状態に戻ってしまいます。
この火を入いれた時に再度叩いて鍛造を作る時の叩きをしないと、普通の鋳造のモノと変わらないモノになってしますのです。
鍛造が傷付かないと聞いて購入される方は、メンテナンスについて良く確認した方が良いですね。
姉妹店のアトリエ花風里でも結婚指輪を硬度で選ぶ方の盲点を纏めています。お時間ある時に一読をお勧めしますね。
ちゃんと処理したとしても鍛造でも傷は付きます。
将来的なメンテナンスについても考える必要があるのです。
素材による硬度を考える
ハードプラチナと云ったプラチナが素材があります。
1年間普通に着けていて傷が付かないかと云うと、これも間違いなく傷が付きます。
残念!って感じですね。
鏡面にした金属の中では相当固いステンレスも、他の金属が擦れると確実に傷が付きます。
先に傷付かない鍛造とのタイトルで少し書きましたが、鍛造でも傷は付きます。
遅いか早いかの違いで、実際はそれ程の違いはないのです。
プラチナと18金を比べると、18金の方が硬いのです。
10金は18金と比べても相当固くなります。
傷も鏡面に仕上げたモノの方が傷つくと目立ちます。
高スペックが特別と考える人間心理を突いて出来たモノです。
ダイヤモンドも同じ様な理屈が存在します。
一度は聞いた事がある、ダイヤモンドの偏差値4Cですね。
何の為に2人で手作りするのか?
ここをしっかり謳ってる手作り指輪店の少ない事に残念な気がしますが・・・ここが一番重要な事なのです。
アトリエ100&1やアトリエ花風里が結婚指輪を2人で作る事を勧めているには結婚生活を有意義に過ごす為の指輪に隠された想いが有るからです。
結婚指輪を2人で手作りする意味は結婚に対する想いを結婚指輪に込め、結婚生活の中で2人に訪れるであろう荒波に2人で対峙し力を合わせて乗り越えて貰うためのパワーアイテムにする為なのです。
手作り指輪も選択する時代になって来ましたね。
価格だけでなく、その作る想いをしっかり知りましょうね。
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