東京は三鷹で出会った二人が手作りの結婚指輪を作りたいと戸を叩いたのは、新郎の転勤先の金沢のアトリエ100&1での事でした。
東京の浅草橋にあるアトリエ花風里でも良かったのですが、休みを利用しての金沢観光も兼ねたいとの彼女の思いもくんだのでしょうね。
両家が近所にある2人は学生時代、自転車通学のお友達だったとか・・・
彼女が足の骨を折り、自転車に乗れない時は彼氏が二人乗りで学校まで送ると云ったことまでしていたとのことです。
その間に愛を育んでいたのでしょうね。
大学を卒業して、彼氏は大手食品メーカーに勤務、最初の赴任先が北陸の金沢支店になった事で、中々会えない時間が2人の距離を縮めたのでしょう。
男性は身長180cm超えの男らしさを備え、女性は150cmと小さく、それはとても可愛らしい女性でしたよ。
当然、結婚指輪のサイズも大きく異なります。
要望への対応
細く見えるデザインで、女性の方にはダイヤモンドを並べたい!
それとアトリエ100&1とアトリエ花風里の定番である、2人で指輪の内側に文字を刻みたいとの要望でした。
文字を彫る部分は3㎜ないと厳しいですが・・・3㎜幅だと彼女の小さい指には太く感じてしまうほど可愛らしい手だったのを記憶してます。
まれに2.5㎜で文字を彫る人もいますが、その場合は少し特殊な方法を用いるので、文字数を多く出来ません。
更に文字入れが失敗して、職人が修正をしなくてはいけないと、若干の修正の追加料金が掛かるので、どうしても指が細いとか、手が小さく太く見えるのは敬遠したいとの考えがある人以外は、金額的にもそれ程変わらないと思うので、3㎜以上で検討された方が無難だと思いますよ。
なぜ2人で文字を刻むのか?も参考にして下さいね。
クロスの二連リング
この様に極力細く見え、文字を彫ると云ったデザインに有効なのが、二連クロスデザインです。
この時の文字入れは女性のサイズを基本にします。
男性のサイズを基本にして、文字を入れてから女性用にサイズを縮めると、文字が切れてしまう可能性が出てくるからです。
女性の小さいサイズに合わせれば、男性は大きく伸びるので、全ての文字が入ることが可能になるからですね。
女性の指輪のサイズの半分を目安に、その間に文字を刻んで頂くことを頭にいれなくてはいけません。
真直ぐのストレートタイプの指輪であるなら、1/4位を残して3/4全てに文字をいれる事は可能です。
1/4はサイズ直しなどの為に予備の余白を作っておく必要があるのです。
実際の所、サイズ直しには、ほんの少しの余白でも可能なのですが、3㎜でも文字彫の成功率は30%程なので、1文字でも指輪の幅から飛び出したりすると、やり直しになるので、少しでも成功率を上げたいとの余裕なのです。
3㎜幅の部分に文字を彫り、指輪の半分くらいからクロスになっていくデザインだと、文字彫る部分は半分くらい、若干少ない部分に彫る方が良いでしょう。
男性のサイズに原型を修正するとクロスの部分が指に対して若干短いかも知れませんが、2人で一つの原型を作る為と多少の犠牲も出てきます。
しかし、クロスの部分の反対側は3㎜幅の2連なので、男性にも十分なのです。
このデザインは表にしたり、ひっくり返して太く見せたりと身に付けるシーンによっても楽しむ事が可能な素敵なデザインになるのです。
男女で指輪のサイズが大きく違い、文字も刻みたいとの考えがある方達は是非参考にしてみて下さいね。