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レディメイドのブランド品やプロのオーダーメイドもいい。でも、下手なりに2人で一生懸命つくった指輪はもっといい。ブランド品やオーダー品にない幸せの記憶がそこにしっかりと刻まれるから。
想像以上に簡単な手づくり指輪づくり
その日2人は、金沢にいた。東京から車でやってきたのだった。
途中、信州のおばあちゃんのところに寄ったり、ユネスコ世界遺産の白川郷で宿泊したり、観光を存分に楽しみながら。
「こんにちは~!今日は宜しくお願いします!」
「こんにちは!観光は楽しめたかな?市内も見所たくさんあるから、指輪作り終わったら楽しんできてね!」
「兼六園と21世紀美術館、近江町市場、見たいところたくさんありますよ。」
「それじゃ早速指輪をつくりましょう。まずはデザインからやってみよう。難しく考えなくていいよ。見本やカタログを見ながら好きなデザイン見つけてね。」
「毎日身につけるものなので、できるだけシンプルで飽きの来ないものと考えてます。あとは内側に名前と日付を刻印したいなと。」
「シンプル・イズ・ベストだねぇ!じゃぁ、スタンダードな形のに石をワンポイントとめて、内側に2人で文字を刻印しようか。」
「ドキドキするなぁ!」
「アドバイスしながら少しづつ進めていくから安心してね。いい指輪つくりましょう!」
二人は、懇切丁寧にアドバイスを受けながら、少しずつ指輪を形にしていった。指輪の原型となるワックス(ロウ)を指輪の太さにカットし、紙やすりで形を整え、内側にルーターで文字を刻んだ。数字は新婦が、英字は新郎が担当した。
慣れていないので深さや長さもバラバラで、バランスもイマイチだったが、愛着ある互いの字を見る度に、自分たちらしいなと感じ、
「なんかいいじゃん!」
とあったかい気持ちになってきた。
vol.04につづく・・・