働きながら、指輪をつくる時間をどうつくるか。横浜の工房に通う段取り

職人と一緒に手作り結婚指輪のデザイン画を描き起こす打ち合わせ風景

手作りの結婚指輪をつくってみたい。でも、平日は仕事。土日はどちらかが出勤。——そんな状況の方に、この記事の結論を先にお伝えします。

100&1の工房が開いているのは、日中です。「仕事帰りに、夜ちょっと寄る」という使い方はできません。 期待させてから当日に言うより、いま書いておくほうが誠実だと思うので、いちばん最初に置きました。

そのうえで、お伝えしたいことがあります。段取りは、思っているより融通がききます。鍵になるのは、一日で全部を済ませようとしないこと。初回のご相談と、実際に原型を削る日は、分けることができます。この記事は、場所の話でも費用の話でもなく、時間の話だけを書きます。

手作り結婚指輪の相談でデザインを描き起こしている様子
目次

まず正直に。夜の来店には対応していません

はじめに、前提を共有させてください。

横浜の工房が開いているのは日中で、定休日もあります。そして完全予約制です。ふらっと立ち寄って空いていれば見てもらえる、という形ではありません。予約枠は、あらかじめおひと組ずつでお取りしています。

夜のご案内はしていません。ワックス(原型となるろう)を削る工程は、コンマ数ミリの削り具合が仕上がりの印象を変えます。長年の宝飾業界で培われた知見を持つ職人が横について、削り方を見ながら進める時間でもあります。ここを慌ただしくしたくない、というのが私たちの考えです。

営業時間や定休日は、変わることがあります。ですのでこの記事にはあえて具体的な時刻を書きません。ご検討の段階で、最新の営業時間と空き状況は公式LINEでご確認ください。 「この曜日のこのあたりで空いていますか」という聞き方でも大丈夫です。

工房の場所や行き方そのものは横浜店のご案内にまとめてあります。この記事はその先の、「では、いつ行くか」だけを扱います。

働きながら時間をつくる、5つの選択肢

「日中しか開いていない」と聞くと、途端に難しく感じるかもしれません。でも実際には、いくつか道があります。優劣はありません。ご自身の働き方に合うものを選んでください。

時間のつくり方向いている方気をつけたいこと
①シフトの休み・早番の日交代勤務・シフト制の方ふたりのシフトが出る時期を確認しておく
②半休を使う有給を丸一日は使いにくい方移動時間も含めて余裕をみる
③有給を一日とる遠方から来る方・まとめて進めたい方繁忙期を避けて早めに申請する
④土日にあてる平日にどうしても動けない方土日は埋まりやすいので早めのご相談を
⑤記念日に休みを合わせる日付に意味を持たせたい方希望日がある場合ほど早めに

①シフトの休み・早番の日。 交代勤務の方は、平日にお休みが入ることがあります。平日は土日より枠が取りやすいので、これは実はかなり有利な条件です。

②半休を使う。 「一日休むほどでは」と感じる方に現実的なのがこれです。次の章に書きますが、初回のご相談と制作日を分ければ、半休を2回に振り分けるという組み方もできます。

③有給を一日とる。 遠方の方や、一日でまとめて進めたい方に。移動を含めて計画が立てやすくなります。東京方面からお越しの場合は東京から横浜へ指輪をつくりに来るという選択もあわせてどうぞ。

④土日にあてる。 平日に動けない方にとっては、これがいちばん現実的です。ただ、その分ご予約は埋まりやすくなります。土日を希望される場合は、思い立った時点でご連絡いただくのが確実です。

⑤記念日に休みを合わせる。 おふたりが出会った日、プロポーズの日、入籍予定日。その日に合わせて休みを取り、指輪をつくる。日付そのものが思い出になります。ただ、希望日が決まっているほど、早くお伝えいただくほど動きやすくなります。

この記事のいちばんの答え。初回相談と制作日は、分けられます

ここが本題です。

「手作り=一日仕事」と思われがちですが、100&1では、初回のご相談と、実際に原型を削る日を、別の日にすることができます。 完全予約制だからこそ、この分割ができます。

分けたときに、それぞれの日でやることはこう変わります。

  • 初回のご相談の日——どんな指輪にしたいか、素材はどうするか、幅や厚みはどのくらいか、サイズはいくつか。そしてお見積り。100&1では制作基本料・地金代・加工費の3層に分けて、単価と数量で全部お見せします。ここで金額の全体像がはっきりします
  • 制作日——ふたりでワックスを削り、ひとつの原型に文字を刻みます。方針が決まっているぶん、当日は手を動かすことに集中できます

分けることの良さは、時間の融通だけではありません。あいだに「考える時間」ができることです。その場の勢いで素材や幅を決めずに、見積りを持ち帰って、ふたりで話してから決められます。私たちが見積りを細かく開示しているのは、まさにこうやって持ち帰って検討していただくためです。

もちろん、一日でまとめたい方はまとめていただけます。一日で進めるか、日を分けるか。この判断の考え方は即日でつくるか、後日仕上げにするかに詳しく書きました。工程の全体像は制作の流れをご覧ください。

手作り結婚指輪のデザインシートに希望を書き込む様子

金額の目安だけ先に知りたい、という方へ。
見積りシミュレーターなら、地金代と加工費を分けた概算をその場で出せます。来店の前に、数字だけ確かめておくこともできます。相談だけでも大丈夫です。

「どのくらい時間を見ておけばいいですか」への、正直な答え

よくいただく質問です。そして、正直にお答えします。この記事に「何時間です」と書くことはできません。

理由は、内容によって本当に変わるからです。デザインがすでに固まっているのか、まだ白紙なのか。ストレートなのか、槌目やマットなどの表情を加えるのか。刻印をどこまで入れるのか。素材を迷っているかどうか。これらで、必要な時間はまるで変わります。「だいたい◯時間です」と平均だけをお伝えして、当日に足りなくなるほうが、ずっと困ります。

ですので、お願いはひとつです。ご予約の前に、やってみたいことを公式LINEでお伝えください。 そのうえで、その内容ならどのくらいみておけばよいか、こちらから目安をお伝えします。「その日は夕方に別の予定がある」といった事情も、先にお知らせいただければ組み方を一緒に考えられます。

もうひとつ、実務的なコツを。当日の予定を、指輪の前後に詰め込みすぎないこと。 削りはじめると、思っていたより時間が早く過ぎます。前後に余白があるだけで、その日の満足度はずいぶん変わります。少し早めに着いてしまったとき、あるいは終わったあとの時間の使い方は関内・馬車道さんぽにまとめました。工房は関内・馬車道エリアにあり、周辺は歩いて時間をつぶせる街です。

ふたりの予定が、どうしても合わないときは

シフトが違う。片方が出張がち。繁忙期がずれている。——ご相談の場でも、たびたび話題になります。

まず、できることから。予約を取る前の準備は、来店しなくてもかなり進みます。 予算の考え方、素材の候補、デザインの方向性。このあたりは公式LINEでのやりとりで詰めておけます。ここが進んでいるほど、当日は短く、濃くなります。

そのうえで、「片方だけ先に相談に行ってもいいですか」というご質問。これは、進め方によって答えが変わるので、この記事で「できます」とも「できません」とも書きません。まず公式LINEでご事情をお聞かせください。 そのうえで、どういう組み方ができるかをご案内します。

ただ、ひとつだけ正直に書いておきます。100&1の指輪づくりは、ひとつの原型をふたりで削り、そこに二人で文字を刻んで、2本を「対」に仕上げるキャスト製法(鋳造)です。この工程だけは、おふたりでいらっしゃるのがいちばん、この作り方の意味が生きます。だからこそ、打ち合わせは片方でも進められないか、削る日はふたりで揃えられないか——そういう順番で考えていただくのがおすすめです。

どちらかが乗り気で、どちらかがそれほどでもない。そういうときは、手作りという言葉に「恥ずかしい」「安っぽい」といった引っかかりがある場合もあります。気になる方は手作り結婚指輪は「恥ずかしい」のかもあわせてご覧ください。

落ち着いた雰囲気の100&1横浜の工房内

予約の前に決めておくと、当日がぐっとラクになること

限られた時間を活かすために、来る前に話しておくといいことを3つだけ。

  1. いつまでに必要か。 結婚式で使うのか、入籍日に間に合わせたいのか。ゴールの日が決まると、そこから逆算して予約日を決められます。買う時期の考え方は結婚指輪はいつ買う?にまとめています
  2. 予算の幅。 「ぴったりいくら」でなくて構いません。「このあたりまで」という幅だけで十分です。横浜での費用感は横浜の手作り結婚指輪の値段をどうぞ
  3. サイズの見当。 当日も計測しますが、だいたいの見当がついていると素材や幅の話が早く進みます。測り方は指輪のサイズの測り方に書きました

この3つが決まっていれば、あとは現物と見積りを見ながら決めていけます。逆に、何も決まっていない状態でご相談に来ていただいても、まったく問題ありません。決まっていないことを一緒に決める時間でもあるからです。

よくある質問

仕事帰りに、夜に相談することはできますか?

申し訳ありませんが、夜のご来店には対応していません。工房が開いているのは日中です。営業時間と定休日は変わることがありますので、最新の情報と空き状況は公式LINEでご確認ください。

初回の相談と、実際に指輪をつくる日を別の日にできますか?

できます。初回にデザイン・素材・サイズ・お見積りを詰めて、後日あらためて制作日をお取りする形です。半休を2回に分ける、といった組み方もしていただけます。段取りはご相談ください。

どのくらい時間を見ておけばいいですか?

デザインの決まり具合や加工の内容で変わるため、一律の目安をお伝えするのは避けています。やってみたい内容を先にお知らせいただければ、それに合わせた目安をご案内します。当日の前後に予定を詰め込みすぎないことだけ、おすすめしています。

予約なしで立ち寄ることはできますか?

完全予約制のため、ご予約をお願いしています。おひと組ずつのお時間としてお取りしているためです。空き状況は公式LINEでご確認ください。

ふたりの休みがどうしても合いません。片方だけ先に行ってもいいですか?

進め方によりますので、まずは公式LINEでご事情をお聞かせください。予算や素材、デザインの方向性といった事前の相談は、ご来店前のやりとりでもかなり進められます。

働きながら指輪をつくるというのは、要するに「時間をどこから捻出するか」という話です。魔法はありません。あるのは、一日でやりきろうとしないという、ただそれだけの工夫です。

初回のご相談と制作日を分ける。予約の前にLINEで方針を決めておく。それだけで、半日ずつ2回で足りることもあります。まだ日程がまったく決まっていない段階でも構いません。「この時期に、こういう働き方なんですが、組めますか」——その一文からで大丈夫です。

この記事を書いた人

三代 二栄のアバター 三代 二栄 アトリエ100&1 創業者

アトリエ100&1創業者。横浜生まれ。宝飾業界約40年、宝石店の企画・コンサルティング20年以上。手作り結婚指輪の仕組みをいち早く確立し、2009年に金沢で創業。3,000組以上の指輪選びに立ち会う。信条は「毎日着けて30年もつか」。

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