成形した金属をたがね等で彫り、模様を施していく技法
- 解説
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かつて鍛造が「生活に密着する道具を作る為に、金属を高温に熱して叩く刀鍛冶等の技法」であったのに対し、彫金は「金属をたがね等で彫り、かんざしや趣向品に飾りを付ける」といった装飾的用途で使われていました。金属を彫ると書くのも、そのような由来からです。
それに対して近年の彫金教室は、たがねで装飾を彫る難しい作業はほとんどせずに、一般的な宝飾品製造に関わる技法を教わる教室として存在します。叩いたり、ロウ付けしたり、石を留めたり、飾りを付けたりしてジュエリーを作っていくことが多いです。(これを当アトリエでは「彫金的手法」と呼んでいます)
彫金的手法で指輪を製作する場合、地金を直接叩いて円め、ロウ付けして仕上げる為、シンプルなデザインしか作ることができません。
- 長所
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- 比較的安価に製作できます。
- 基本的に作った日にそのまま持ち帰ることができます。
- 直接金属を叩いたり、曲げたり、彫ったりするので「作っている感」を得やすいと言えます。
この用語集は、アトリエ100&1 並びに アトリエ花風里 において使われる宝飾品用語を「基本に忠実に、初心者にも分かり易く」宝飾業界30年超えのオーナーが独自の見解も含め解説するものです。
お客様が宝石のご購入を検討される際に、業者が知るべき専門知識やデータを詳しく知る必要はありませんが、正しい知識を持つことは比較検討される際に有効な判断材料となります。
業界には(販売戦略として意図的に)消費者に誤解を与えるような表現をしている場合や、一般的に間違って浸透している用語・知識などもあります。「間違った認識で後悔してほしくない」「正しい知識で正しく商品を選択してほしい」との願いから、特に解りやすくお伝えしたいと思います。