結婚指輪をプラチナにするか、18金(K18)にするか。結論からお伝えすると、どちらが上ということはありません。プラチナと18金の違いは、色・硬さ・重さ・価格・お手入れ・アレルギーの6項目に整理でき、それぞれに得意・不得意があるだけだからです。決め手になるのは「ふたりの好み・肌の色・毎日の暮らし方」。この記事では、手作り結婚指輪の工房である私たちが、あえて中立の立場でプラチナと18金を比較し、後悔しない選び方を整理します。

結論:結婚指輪のプラチナと18金、違いは「優劣」ではなく「相性」
まず、いちばん多くいただく質問からお答えします。「プラチナと18金、どっちが良いんですか?」——答えは、良し悪しではなく相性で選ぶもの、です。
プラチナは澄んだ白い輝きと、変色しにくい安定感が魅力です。日本では長く結婚指輪の定番とされ、「白い指輪=一生ものの象徴」というイメージを持つ方も多くいます。一方の18金は、金75%に他の金属を混ぜた合金で、混ぜる金属によってイエロー・ピンク・シャンパンなど色の表情が豊かに変わります。肌なじみのよさや、軽やかな着け心地を好む方に選ばれています。
つまり、どちらを選んでも「間違い」はありません。大切なのは、次章から見ていく6つの違いを知ったうえで、ふたりの暮らしに合うほうを選ぶことです。
ひと目でわかる、プラチナと18金の違い比較表
検討時に気になる6項目を、まず一覧で整理しました。細かな理由はこの後のセクションで順に解説します。
| 比較項目 | プラチナ(Pt900など) | 18金(K18) |
|---|---|---|
| 色 | 澄んだ白・グレイッシュな輝き | イエロー/ピンク/シャンパンなど多彩 |
| 硬さ | 配合と加工しだい。純プラチナはやわらかめ | 一般に硬さを出しやすい合金 |
| 重さ | ずっしりと重量感がある | プラチナより軽い着け心地 |
| 価格の傾向 | 相場変動あり。近年は上昇傾向 | 金相場の影響を強く受ける |
| お手入れ | 変色しにくく手入れは比較的ラク | 素材により経年で色味が変化する場合も |
| 金属アレルギー | 割り金の種類が影響。心配なら医師に相談 | 割り金の種類が影響。心配なら医師に相談 |
表のとおり、はっきり「どちらが優れている」と言い切れる項目はほとんどありません。価格については地金相場で大きく動くため、料金と素材のページもあわせてご覧ください。
色で選ぶ:白い輝きか、肌になじむ色か
いちばん直感的に選びやすいのが「色」です。
プラチナは、青みを含んだ澄んだ白。手元をすっきりと涼やかに見せ、ダイヤモンドの輝きを引き立てます。肌の色を選びにくく、どんな服装にもなじむ万能さがあります。
18金は、混ぜる金属で色が変わります。イエローゴールドは温かく華やかで、日本人の肌になじみやすい黄みの輝き。ピンクゴールドは銅を含み、やわらかく優しい印象で、手元をふんわり明るく見せます。シャンパンゴールドは、その中間の落ち着いた上品な色合いです。

肌の色との相性はよく話題になりますが、決まったルールがあるわけではありません。「ブルーベースの肌にはプラチナやピンクゴールド」「イエローベースにはイエローゴールド」といった目安はあるものの、最後は実際に指にのせて、ふたりが「好き」と感じた色がいちばんです。工房では作例を手にとって、肌の上での見え方を確かめていただけます。
硬さと重さで選ぶ:毎日着けるからこその視点
「傷つきにくさ」を気にされる方は多いのですが、ここには一つ誤解があります。
よく「鍛造だから硬くて傷つかない」と言われますが、これは正確ではありません。金属の硬さは、素材の配合(割り金)と加工の仕方で決まります。ビッカース硬度という指標で見ると、純プラチナは比較的やわらかい金属ですが、Pt900のように他の金属を加えた合金や、加工による硬化で硬さは変わります。18金も同様に、配合しだいで硬さが調整されます。ですから「プラチナだから/18金だからけっして傷つかない」という言い方はできません。日常使いでは、どちらも細かな擦り傷は少しずつ入っていくものとお考えください。
重さは、はっきり違いが出るポイントです。プラチナは比重が大きく、同じ形なら18金よりずっしりと重量感があります。「指輪をしている実感がほしい」ならプラチナ、「着けていることを忘れるほど軽やかがいい」なら18金、という選び方もできます。

手を使うお仕事かどうか、日中ずっと着けるのか——そうした暮らし方まで含めて考えると、素材選びの答えは自然と見えてきます。デザインの選択肢とあわせて相談すると、幅や厚みの調整で着け心地はさらに整えられます。
価格とお手入れで選ぶ:相場を知って納得して決める
価格は、地金の相場で大きく動きます。ここは正確なデータで見ておきましょう。
田中貴金属工業の年間平均小売価格(税抜)によると、金は2020年の6,122円/gから2025年には17,302円/gと、約2.8倍に上昇しました。プラチナも2020年の3,114円/gから2024年4,745円/g、2025年には6,747円/gと、近年に入って急騰しています(いずれも出典:田中貴金属工業)。つまり、かつては「プラチナは高く、金は手頃」という感覚がありましたが、現在は両方とも相場が上がっており、どちらが安いとは一概に言えません。
参考までに、結婚マーケット調査2025(リクルートブライダル総研・2026年1月公表)では、結婚指輪2人分の平均購入額は32万1000円。価格帯は「20〜25万円未満」が19.4%と最多で、「50万円以上」も18.9%と、二極化の傾向が見られます(出典:同調査)。100&1の手作り結婚指輪も、地金相場や素材・幅・厚み・加工内容によって変動しますが、ペア30万円〜が目安です。
お手入れの面では、プラチナは変色しにくく、比較的手間がかかりません。18金は素材や環境によって経年で色味がわずかに変化する場合がありますが、これも磨き直しで対応できる範囲です。どちらも、やわらかい布での拭き取りと、時々のクリーニングで長く美しさを保てます。
アレルギーで選ぶ:素材そのものより「割り金」を見る
金属アレルギーが心配な方へ。ここは一般的な知識として、正しくお伝えします。
プラチナも18金も、純度100%の金属だけで指輪をつくることはほとんどありません。強度を出すために「割り金」と呼ばれる他の金属を混ぜて合金にします。金属アレルギーの多くは、この割り金に含まれる金属(ニッケルなど)に反応して起こると言われています。つまり、アレルギーの起きやすさは「プラチナか18金か」という大枠よりも、どんな割り金を使っているかに左右される、と考えるのが実際に近い見方です。
とはいえ、体質は一人ひとり異なります。過去に金属で肌トラブルが出たことがある方、心配のある方は、指輪選びの前に一度、医師(皮膚科)にご相談ください。そのうえで、工房では使用する地金の内容をお伝えできますので、安心して選んでいただけるようご説明します。
それでも迷うふたりへ。工房からの選び方のヒント
最後に、6項目を見てもまだ迷う——そんなふたりへ、工房からの視点をお伝えします。手作り結婚指輪の品質は、素材の種類だけでなく、見えない部分の設計で決まるからです。
私たちが大切にしているのは、30年先まで日常で着け続けられる厚みと地金量です。指輪は薄くつくるほど地金が少なく、価格を抑えて見せられます。しかし薄い指輪は変形やサイズ直しへの耐性が下がります。プラチナでも18金でも、安く見せるために削ることはせず、長く使える設計を標準にしています。
もうひとつは、価格の内訳をすべて開示する透明性です。見積もりは「制作基本料+地金代+加工費」の3層構造でお見せしています。どちらの素材を選んでも、なぜこの価格なのかを一項目ずつご説明します。
素材選びは、正解を探す作業ではなく、ふたりの好みと暮らしに正直になる作業です。原型からつくる手作りなら、色も幅も厚みも、実際に手で確かめながら決められます。まずは制作の流れを読んで、当日のイメージをつかんでおくと安心です。

素材が決まると、次に気になるのは値段だと思います。素材ごとに金額がどう変わるかは手作り結婚指輪の値段で内訳ごと公開しています。硬さの話をもう少し深く知りたい方は結婚指輪の強度の話もあわせてどうぞ。素材が金額にどう効くかという話は、婚約指輪でも同じです。石と地金で総額がどう決まるかは婚約指輪はいくら?にまとめました。
よくある質問
結婚指輪はプラチナと18金、どっちが人気ですか?
日本では長くプラチナが結婚指輪の定番とされてきましたが、近年は18金(イエロー・ピンク・シャンパンゴールド)を選ぶ方も増えています。人気の傾向はありますが、大切なのは流行ではなく、ふたりの肌の色や暮らし方に合うかどうかです。工房では両方の作例をご覧いただけますので、実際に手にとって比べてみてください。
ふたりで素材を変えても(片方プラチナ・片方18金)大丈夫ですか?
はい、問題ありません。おふたりで色や素材を変える組み合わせも人気があります。肌なじみや好みが違うのは自然なことですし、あえて色違いにすることで、それぞれの個性を残す選び方もできます。手作りなら幅や厚みも一人ひとりに合わせられますので、お気軽にご相談ください。
プラチナと18金で価格はどのくらい違いますか?
どちらも地金相場に強く影響されるため、時期によって差は変わります。近年は金・プラチナともに相場が上昇しており、一概に「どちらが安い」とは言えません。100&1ではペア30万円〜が目安で、素材・幅・厚み・加工内容によって変動します。見積もりは全項目の内訳を開示していますので、予算に合わせた調整もご相談いただけます。
プラチナと18金、どちらを選んでも、ふたりが「これがいい」と納得して決めた指輪なら、それが正解です。色や着け心地は、言葉よりも実際に手にのせてみるのがいちばん。金沢・横浜の工房は完全予約制で、作例を見ながらゆっくり比べていただけます。迷っている段階のご質問こそ歓迎です。まずはLINEで、お気軽にご相談ください。
